“Advocrat” なる者

“Advocrat”(アドボクラット)= Advocate (提唱者・唱道者・支援者)+ Bureaucrat (官僚)

先日、ポートランド市交通局 (Portland Bureau of Transportation)のActive Transportation部門のグレッグ・ライズマン氏(Greg Raisman)Greg Raismanのお話をソウル市役所から私共のセンター(Center for Public Service)に1年間の研修プログラムで来ている4人の職員と聴く機会がありました。にこやかで、気さくないかにもポートランダーといった感じの人で、スライドで自分の撮った写真をFlickerから見せながら、ポートランドの交通政策の変遷から現在進行中のプログラムまで様々な話をして下さいました。

住宅地の中を走る生活道路を自動車の交通量が低く、通過する自動車は低速で走行し、歩行者と自転車が優先される「ネイバーフッド・グリーンウェイ」(Neighborhood Greenway)と指定することで歩行者と自転車がより安全に移動できるように道路を整備する事業、道路安全性と道路沿いの商店街の活性化を同時に促進することで地域の活性化を図るベター・ブロック・プロジェクト(Better Block Project)をポートランドのオールド・タウン地区で展開したベター・ブロック・PDX (Better Block PDX)の取り組み、そして日本でもソトコト 2014年11月号で紹介されたシテイー・リペア(City Repair)の地域住民を巻き込んで交差点に大きな絵を描いて地域コミュニテイーの活性化を推進するプロジェクトなど、を紹介して下さいました。

NHG

ライズマンさんは事業を行っていく上で、市役所職員はAdvocate(提唱者・唱道者・支援者)とBureaucrat(官僚)の両方の役割を担う“Advocrat”であるとおっしゃっています。「役所の人間として、私は地域の人たちが私にやらせてくれることしか出来ないわけですよね。(”I can only do what the community lets me do.”)」と前置きをして、「ですから、地域の人々の中で地域を良くする為に事を興したいという気持ちを持っている人達、すなわち”変革の仕掛け人“(Change Agent)を見つけ出して、そういった地域の人たちの役所の中Advocateとして彼らのアイデイアを提唱・支援し、同時にBureaucratとして事業を行うために必要な役所内の事務・法務上の手続きを推進する、それが”Advocrat”です。」と述べられました。

先述のシテイー・リペアの交差点に絵を描く活動など、ライズマンさんはこれまでに、市民から市に対して要望があったけれども却下されてきた事業でも、地域の非営利団体や市民と一緒になって、市役所の中でAdvocratとして上層部や市議会に働きかけ、通常では無理だと思われるような事業を可能にしてこられました。住民の中に入っていき、NPOなどの協力を得て合意形成を図る一方で市役所内のルールや立ち位置も考えて行動しなければならず、頭の中は両方の立場を行き来させているとライズマンさんは教えてくれました。

「今日は仕事後自宅で地域の住民の人たちと路上に貼る自転車マークの新作を一緒に作るんだ」とライズマンさんはプレゼンを終えた後、はりきって帰っていかれました。私生活も上手に交えて市民の巻き込みを常日頃考えているグレッグ・ライズマンさん、Advocratとしての市役所職員の仕事を本当に楽しんでおられる方でした。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中